私が1歳の頃のこと。
これは、後になって母から聞いた話です。
母は、私に何度も名前を呼びかけていたそうです。
けれど――
呼んでも、振り向かない。
目が合わない。
まるで、声が届いていないかのように、反応がないことがあったと言います。
「おかしいのかもしれない」
母は、少しずつ不安を感じるようになりました。
⸻
それから母は、1歳半検診だけでなく、
さまざまな医療機関や公的機関に足を運ぶようになりました。
保健センター、病院、相談機関――
「何か分かるかもしれない」
「大丈夫だと言ってもらえるかもしれない」
そんな思いで、何度も相談に行っていたそうです。
⸻
けれど、その頃はまだ、
発達についての理解は今ほど広くありませんでした。
そして――
父や、父方の家族からは、理解を得ることができなかったと、母は話していました。
「気にしすぎじゃないか」
「そのうち普通になる」
そんな言葉をかけられることもあったそうです。
⸻
それでも母は、違和感を見過ごさず、
一人で向き合い続けていました。
この頃のことを、私は覚えていません。
けれど――
私の人生の物語は、
すでにここから始まっていました。
当時の私は、まだ何も分からないままでした。
けれど、この頃から、少しずつ「違い」は見つかり始めていました。
次の記事では、幼少期の中で見えてきた特徴について書いていきます。
思えば――
このとき、母が私の小さな異変に気づいてくれたからこそ、
今の私があります。
行政の支援や、友だち、親友との出会いも、
すべてそこからつながっていたのかもしれません。
これからも、無理をしない範囲で、
そうした「縁」を大切にしていきたいと思っています。
でも同時に――
あの頃、もう少し発達障害への理解や支援があったなら、
母も、そして私自身も、
もう少し楽に過ごせていたのかもしれない。
そんなことを、今でもふと考えることがあります。
このときのように、
・呼びかけに反応しない
・目が合いにくい
・周りとの関わりが少ない
こうした特徴は、発達の特性として現れることもあります。
もちろん個人差はありますが、
「違和感」に気づいたとき、誰かに相談することはとても大切だと、今は感じています。
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